【メンバーインタビュー⑤】統計学から紐解くポーカーの世界  - 高尾和希
コラム
318

【メンバーインタビュー⑤】統計学から紐解くポーカーの世界 - 高尾和希

CLOViZ 広報チーム
執筆者
CLOViZ 広報チーム

社内プロジェクトやイベント、最新ニュースなど、CLOViZの“今”を発信します✨POKER Q'zに関係する社内トピックスや舞台裏も、分かりやすくお届けします🚀

こんにちは!CLOViZ株式会社の広報担当です!

CLOViZとは一体何なのか、そしてどのようなメンバーが在籍しているのか、それを知りたいと思っている人も多いのではないでしょうか。本ブログでは、インタビュー形式でCLOViZのメンバーを紹介していきます。CLOViZの目指すビジョンやバリュー、それぞれのメンバーの役割やスキルセットについて触れながら、チーム全体が持つ力強さや個々の魅力を紹介します。

第5弾として、本記事ではポーカーの講師やコンテンツ制作に携わっている高尾さんについてご紹介していきます!

1. 統計学を武器に挑む大学生ポーカープレイヤー

ーーまずは簡単に高尾さんのことを教えてください!

法政大学経営学部所属の高尾和希と申します。大学では、統計学・計量経済学の研究をしています。

ポーカーとの出会いは中学校の文化祭でした。本格的に始めたのは2022年4月、東大ポーカーサークルに入った時からです。そこで不完全情報の魅力に取り憑かれ、当時は朝から晩までポーカーのことを考えていていました。お風呂に入っている時もコンボ数を数えたりするほど熱中していたことを覚えています。

成績としては、2024年1月にJOPTサイドイベントで優勝、2月にはSPADIEサイドイベントで優勝しています。また、最近ではノーリミットホールデム以外のゲームの勉強もしており、最近では2025年1月のJOPT PL-BigOという大会で7位を取りました。

CLOViZではポーカーの講師やポーカー学習アプリ「POKER Q'z」でどんな問題を出すかなどのコンテンツ作成などを担当しています。

2. 相関を超えて因果を掴む:ポーカーと暗号資産トレードの共通点

ーー大学での研究や趣味で暗号資産のトレードの研究について詳しく教えていただけますか?

現在、大学では因果推論を研究しています。ある介入や要因が結果に与える影響(因果関係)を特定し、定量的に評価するというもので、マーケティング施策の効果測定などに活用されます。

例えば、動画広告における各要素(出演者の性別、動画の長さ、企業名の表示時間など)が消費者の購買行動にどのような影響を与えるのかを分析し、因果関係を考えることで、より効果的な広告戦略を提案することができます。

因果推論の考え方はポーカーの戦略の研究にも活きていると思っています。代表的なもので言えば、特徴が似たものをまとめるクラスタリングと呼ばれる手法を用いてフロップを分類することで、均衡戦略を人間に使いやすい形で簡略化することなどが挙げられます。

また、2023年10月からは暗号資産取引の研究にも取り組んでいます。botと呼ばれる通貨の取引を自動で行うプログラムで取引をさせて、継続的に収益をあげることを目指しています。まだまだ界隈の中では初心者ですが、今後本腰を入れて取り組んでいきたいと思っています。

特に興味深いのは、ポーカーと暗号資産取引の構造的な類似性です。両者ともにゼロサム構造のマーケットであり、メンタルコントロールの重要性、マネープレッシャーへの対応力、そして統計的思考が求められます。

マーケットの収益源(ポーカーでは相手のリークとも置き換えられますね)を見つけ、エクスプロイトしていく様相は、ハイステークスのオンラインポーカーの状況に非常に似ていますね。

3. ポーカーがもたらした新たな視点:統計的思考と国際交流

ーー大学での研究や趣味がポーカーでも生きているんですね!ポーカーを通じて学んだことや魅力は何ですか?

ポーカーを通じて最も身についたのは、統計的な思考方法です。日常生活の様々な事象を確率事象として捉えられるようになりました。例えば、自動販売機で好みの飲み物が売り切れていた時、次の自動販売機まで行くかどうかという判断も、期待値という観点から考えるようになりました。

また、感情的になること(ポーカー用語で「ティルト」)を抑制し、一局一局を冷静に判断する姿勢も身につきました。実力のある上級プレイヤーでも短期的には負けることがあります。この波(分散)と上手く付き合っていくことがポーカーの難しさであり、魅力でもあります。

一つのテーブルを囲んで長時間プレイするため、自然とコミュニケーションが生まれる点も大きな魅力です。最近ベトナムでプレイした際も、言葉の壁を超えて、ポーカーを通じて参加者と交流することができました。

4. 未来へのビジョン:海外挑戦とポーカーの理想像

ーーーー確かに、期待値で考えると日常の選択肢も違って見えますね!今後のポーカーとの関わり方とポーカー業界への期待について教えてください。

お金のためというより楽しみのためにプレイしていく予定です。大学4年になると時間ができるので、海外に滞在し、キャッシュゲームにチャレンジしたいと考えています。行き先の第一候補は、英語圏であり物価が安いフィリピン、次がラスベガスです。

業界発展を考えると、法律周りが改善してくれるといいなと思います。大会の賞金提供が理想的ではないと感じているので、国のIR事業とうまく絡めながらクリーンな形になっていければと思っています。

5. レイトレジストの真価:スモールスタックスペシャリストの視点

ーー法律面の整備が進むとより広がりが出そうですね!得意とされているプレイスタイルは?

ノーリミットホールデムのトーナメントでは、30BB以下のスモールスタックの戦略には自信があります。逆にディープなスタックは相対的にあまり得意ではないので、レイトレジストギリギリで参加することが多いですね。一般論的にもレイトレジストで入った方が期待値が高いというのもあります。

ただ、日本のトーナメントに多い還元率が非常に悪いトーナメントの場合、そもそもお金のためにプレイすることが理にかなっていないので、最初からエントリーしてポーカーを楽しむのも手です。

6. 「GTOを人間の言葉で」:POKER Q’zが変えるポーカー学習の常識

ーーレイトレジストも戦略の内だったんですね!ポーカーはどのように勉強したら良いと思いますか?

僕の場合、最初は本で勉強しました。現在は、東大ポーカーサークルのメンバーや上手いプレイヤーと話し合ったり、GTO Wizardを活用して学習しています。

座学と実践のバランスは永遠のテーマですが、初心者はまず実践を重視し、仮説を立てられるようになるまで遊んでみるのが良いと思います。その後、理論を学ぶフェーズが重要になります。この過程でGTO Wizardの結果を理解するのに苦労する人が多いですが、そうしたギャップを埋めるツールとしてPOKER Q'zを開発しています。

日本では、リンプをしないといった基本的な戦略を学んでいるプレイヤーは増えています。しかし、GTOの概念やGTO Wizardの結果を実践で応用できる人は限られており、多くの人にとっては理解や応用に時間がかかる、もしくは難しいのが現状です。POKER Q'zは、結果を人間の言葉でわかりやすく解釈することを目指しています。これにより、GTOという複雑な概念が初心者にも理解しやすくなると期待しています。

ポーカーには数理的な難しさから敷居が高く感じられる一面もありますが、同時にコミュニケーションツールとしての魅力もあります。POKER Q'zが、壁を取り除き、より多くの人がポーカーを楽しむきっかけになると嬉しいです。

ーー高尾さん、本日はインタビューありがとうございました!

こちらこそありがとうございました。僕たちの取り組みに興味がある、一緒にサービス開発に携わりたいと感じていただいた方がいましたら、ぜひ下記リンクよりお問い合わせください!

初心者から中級者におすすめ!
東大発ポーカーAI学習アプリ 『POKER Q'z』のアプリダウンロードはこちら↓

お好きなプラットフォームで今すぐ始めよう!

Download on the App StoreGet it on Google Play

関連SNS情報

POKER Q'zが気になった方は是非こちらのフォローをお願いいたします!
定期的にポーカーのクイズ、テクニックや戦略などの役に立つTipsを配信しています✨

会社概要

名称    : CLOViZ株式会社

所在地   : 東京都世田谷区赤堤4丁目13番7号

設立    : 2024年5月7日

代表取締役 : 真崎 颯太郎

URL    : https://cloviz.co.jp