
"好き"を仕事に選んだ女性プレイヤーの軌跡:勉強法とポーカーへの思い

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こんにちは!CLOViZ株式会社の広報担当です!
今回は、海外のトーナメントでも活躍し、ポーカーにまつわるインフルエンス活動にも力を入れている女性ポーカープレイヤーあおさんにお越しいただきました!
ポーカーを仕事に選んだ経緯や座学の方法、冷静沈着な思考の裏にある天衣無縫のポーカー愛などについて、たくさんお話しいただきました!
1. ”好き”を仕事に選んだ女性プレイヤー
――まずは自己紹介をお願いします!
あおさん:
あおと申します。現在24歳でお仕事は web系のフリーランスをしております。ポーカー歴は約3年半で、たまたま友達と一緒に出会って始めましたが、今は 国内外のトーナメント にたくさん参加しています。主な実績で言うと、去年のWSOPの時のシーザーズパレスのデイリートーナメントで優勝したのとか、APTマニラ準優勝とかですかね。
――ポーカーを始めたきっかけを詳しくお聞かせください!
あおさん:
きっかけは、本当に友達にたまたま アミューズメントポーカーに連れて行ってもらったことです。元々 ボードゲームとか人狼 とかそういうものが好きなタイプだったので、まぁ ポーカーも面白いんじゃないかな?と思い行きました。リングゲームの時はそんなにはまらなかったんですけど、 2回目くらいに行った時に トーナメントにポンと出てみたら、すっごい勝ったんですね。30人ぐらいのトーナメントなのに準優勝ぐらいまでして、なんか自分はポーカーがうまいなと勝手に勘違いして楽しくなって完全にはまりました。
――続いてですが、現在インフルエンス活動をしていると思いますけど、知名度があがったきっかけは何でしたか?
あおさん:
ABEMAのQueen Of Pokerがきっかけだったと思います。
――なるほど、私も見てました笑。その頃の心境はどうでしたか?
あおさん:
もともとしていたwebの仕事の方と関わっているんですけど、私 19歳くらいからwebのフリーランスの仕事をしていて、法人になってもう4年目とかなんですね。一時期は結構な規模でやってたんですけど、そっちにちょっと虚無感を覚え始めたと言いますか、完全に一人で目標もない状態でスタートしてしまったので、事業的には多分うまくいってたんですけど、なんかこの先に何があるんだろう?みたいな気分になってきてしまってたんですね。その時は、ポーカーは完全に趣味でやっていたのですが、仕事への考え方を変えようと思いまして、”好き”を仕事にしたいと思ったんですね。そうなった時にポーカーをお仕事にしたいと思いました。
ポーカーを仕事にするために何ができるか考えたときに、プロとしてキャッシュゲームをするとかも選択肢としてあったんですけど、トーナメントが好きなのと、ポーカーをもっと広めるような活動をしたいと思い、じゃあ「表に出た方がいい」となって、インフルエンス活動を自分の中でも強化しました。その時にちょうどQueen Of Pokerのオファーをいただいて、出させてもらえて、そこからポーカーの実力とかを評価してくださって、メディアにも呼んでもらえることが増えてきたと思います。
――有名になったことで周囲の反応はどう変わりましたか
あおさん:
めっちゃブラフが通らなくなりました笑。前は見た目もあって結構通っていて、それも利用できていたんですけどね。
――それもしっかり実力が評価されているということですよね
あおさん:
そうですね。だから嬉しいことですね。

2. 3年間で有名プレイヤーのコーチングを30回以上受講
――ポーカーを始めた最初の頃のプレイ中の思考はどのような感じでしたか?
あおさん:
最初は適性があると思ってポーカーを始めたのに、3回目とかのトーナメントとかではめっちゃ負けるわけですよ。それはそうなんですけど、まあ自分的にはショックなわけですね、上手いと思っていたのでね。そこで、きっと何かがいけないんだろうと思って、ポーカーの動画とかを見始めました。ただ、最初はとにかくアグレッションが高くて、もうなんか「おろした方が得やん」ってずっと思ってたんですね。あとはいろんなことをちょっとでも実践しないと気が済まなくて、全部5betオールインしたら降りるんじゃないか、とかやってました笑。
――あおさんからそれされたらQQまで降りたいですね笑。
あおさん:
そうですよね!QQまで降ろせたらめっちゃお得じゃないですか笑。
――確かに自分の印象も活かせていますよね。
あおさん:
そうなんですよね。ただ、それを1日に2回も3回もやるので、当然捕まるわけですよ。それで、「なんで捕まるんだろう?」とか、「もっといいハンドセレクションがあるんじゃないか」とか思うんですね。そういうのを、自分の中で試してトーナメントに出てみるみたいなことをずっとやっていました。でも、やっぱりそれでも下手すぎたので、コーチングをお願いするようになったんです。コーチングは、私の知ってるプレイヤーの8割くらいはだいたい1回は受けたことあります。
――そうなんですか?3年間の間に。
あおさん:
はい、いっぱい受けましたね。Souzirouさんもみさわさんも、euroさんとかも。やっぱりコーチングのいいところって自分が疑問に思っているところを聞けることだと思うんですよね。
――コーチングにも色々な形態があると思うのですが、どのようなものが特に良かったですか?
あおさん:
そうですね、みさわさんのコーチングが特に好きで、30回は受けたと思うんですけど。
――30回も!すごいですね!
あおさん:
めちゃくちゃ受けてます、3年間で笑。
進め方としては、一番最初のハンドから聞くことが多い気がします。みさわさんのコーチングのいいところって、ワンストリートのハンドに対して抜けている概念とかを教えてくれるんですね。当然プレイする時って、自分的には「これが正解だ」と思ってプレイしてるわけなので、理由があるわけじゃないですか。その理由を「こう思ったのでこうしました」という風に話すと、「それは間違っている」と言ってくださるんですね。それではどこが間違っているのか、例えば
- エクイティの見積もり
- 相手のレンジ
- この後のストリート
- ポットの計算
- アウツの計算
- インプライドオッズ
など色々あると思うんですけど、例えばインプライドオッズが間違っているとしたら、「じゃあインプライドオッズって何だろう?」といって講義に入っていくことが多いですね。これが一番好きなタイプのコーチング かもしれないです。でもどのタイプも受けたことありますね、講義形式も実戦形式も。
――では、はじめの頃から負けるのは運によるものというよりあくまで自分の実力不足だと考えていたのですか?
あおさん:
そうですね。私の中で結構信念があって、運の要素って議論しても仕方ないじゃないですか。その時ベストなプレーをしたかどうかが大事なわけなので。初心者なので1回1回の結果をですごい重く見てしまうんですけど、コールしたら負けてたとかみたいな。でもその1ハンドに対してはミスなんですよ、完全な。思ってもいないハンドが出てきたりとか普通に降りれなかったりとか、ブラフが捕まったりとか。そういうのは普通に自分のミスだと思ってましたね。
――確かにそういう考えをもともとお持ちの方は、「座学した方がいい」とすぐ思えそうですね。

3. じゃんけんで「ピン」を出し続けていた:GTOの勉強について
――ポーカーの勉強は大きく分けて均衡理解とエクスプロイトに分けられると思うんですけど、どういうバランスで勉強をしてきましたか?
あおさん:
それで言うと圧倒的に均衡理解の方をしていますね。エクスプロイトそんなに得意じゃないし。うまくもないと思っています。
――そうなんですね。それはなぜですか?
あおさん:
難しいんですけど、ポーカー というゲームを、私は真剣に楽しみたいんですね。そして均衡理解の勉強が私好きなんです。上手くなるために勉強しているというよりは、ただ均衡を知るのが好きだから勉強している気がします。
――「均衡を理解する」ということを目的にして頑張ることに楽しさを感じるんですね
あおさん:
そうですね。あと、GTOの例えですごい刺さっているのがあって。GTOってじゃんけんでグーチョキパーを均等に出そうみたいな話じゃないですか。それに対して、「あおちゃんはピンをずっと出してる」と言われたことがあって。「ピン」という4つ目のコマンドが存在したとして。
――「ピン」はどういう勝敗なんですか?
あおさん:
「パーに勝てるけど、あいこだと負け」ですね。完全に出すだけ期待値マイナスです。だからまずは「グーチョキパー」を出せるようにしよう。そのためにGTOを勉強しようという感じですね。
――確かにポーカーはハンドの強さがあるから明確に期待値マイナスの手って存在しますもんね。
あおさん:
はい。だからエクスプロイトも「グーチョキパー」を均等に出せる人がすることだと思うんですよね。
――ではあおさんのGTOが大事だと思う理由は、どんな相手に対しても「ピン」を出してしまうプレイをしないようにするためというのが大きいところですかね。
あおさん:
そうですね。まあもちろんエクスプロイトもするときはするんですけどね笑。
4. ラスベガスで全財産を卓に:冷静沈着なメンタル管理
――続いてメンタル管理についてお聞きしたいんですけど、まずあおさんは海外のライブキャッシュの経験はどのくらいあるのでしょうか?
あおさん:
去年2-5をメインに100時間ぐらい打ったと思います。
――プレイ中に感情の起伏はありますか?
あおさん:
感情の起伏あるんですけど、金銭面ではほとんど感じないと思います。お金の計算が多分できないんでしょうね笑。「ポットが大きいから」落ち込むとかはわかるんですけど、「金額が大きいから」と思ったことはないです。
――なるほど。ティルトはするタイプですか?
あおさん:
ティルトはめちゃくちゃします笑。
――そうなんですね!それってどんなときですか?
あおさん:
圧倒的に自分のミスプレイでティルトしますね。逆にリバーで引かれて逆転されたとかでは何とも思わないですね。例えば、昔ラスベガスで2-5打ってて、ボムポットでめっちゃ大きいポット落としたんですよね。全然オッズ合ってないドローハンドにずっとコールされていて最後に引かれて逆転されたんですけど。その時に「これコールしてくれるのめっちゃ美味しい」って思ったんですよね。
――最後引かれた後でもそう思えるんですね。
あおさん:
そうなんですよ。それでめっちゃ美味しいって思ったんでラスベガスに持ってきた全財産を卓に置きましたね笑。
――すごい笑笑
あおさん:
お金にあまり執着もないですし、シンプルにチップ量を最大化することに楽しみを覚えてるので、ノーマネーのポーカーもめちゃくちゃ大好きです。
――でも実際引いた引かれたとかでティルトしてしまう人はたくさんいるじゃないですか。あおさんはどうしてそんなに冷静にいられるんですか?
あおさん:
まあでもそういうゲームなので、引く時も引かれる時もそれはあるでしょうと。その上でベストの選択をしたということが大切だと思っています。あとは、純粋にポーカーというゲームを信じているので、実力が反映されると思っていますし、確率は確率通りだと思っています。だから「あいつは肩が強い」みたいな概念は存在しないと思っています。
――日本って昔から麻雀とかも普及してましたけど、そういう流れとか運みたいなものがゲームに持ち込まれることって確かに多いですよね。ポーカーでも座学がもっと広まれば変わる気もしますけど。
あおさん:
そうですね。私は本当に「座学って面白い」と思っているので、みなさんにもぜひ一度やって欲しいなと思っています。
――そういう人が増えていくといいですよね。
あおさん:
私のインフルエンス活動の目標の一つも実はそこでして。ポーカーをなるべくスポーツっぽくしたいんですね。競技性の高いものであって欲しいといいますか。
――Mリーグのポーカー版とかみたいなイメージですか?
あおさん:
そうですね、完全にそれをしたいです。Queen Of Pokerでもそれを目指していて。ポーカーってかっこいいものだし、平等なものだし、ギャンブルではないっていうのを広めたいですね。
5. 無人島でも座学:ポーカーで生きていく決意
――ポーカーにおける今後の目標や将来像についてお聞かせください!
あおさん:
そうですね、自分の目標だともっと大きなタイトルを獲得して、もっと知名度が上がってたらいいなと思います。
――賞金とかよりもタイトルをとること自体が目標という感じですかね?
あおさん:
そうですね。それ自体が名誉ですし目標ですね。ただ、もし何か一つ大きいタイトルを獲得しても、もっと高いトーナメントに挑戦すると思うので、結局ずっとポーカーしてるんじゃないですかね笑。
――仕事に関しては今後どういう風に考えていますか?ポーカーの専業ルートなんかもありそうですか?
あおさん:
はい、そうですね。専業 ルートに入りたいなと思っています。ただ、それはポーカーのキャッシュだけの専業だけじゃなくて、インフルエンス活動とかマーケティングとかそういうのも含めてポーカーの専業になりたいなと思っていますね。
――続いてですが、ポーカーを通して学んだ人生の教訓みたいものはあったりしますか?
あおさん:
んー難しいですね……。あー、期待値で考える考え方は身についたと思います。それが事業に活きたりもしますし。ただ、そうですね、 ポーカーで生きるというか、ポーカーが人生のメインすぎて。
――もうポーカーを通じて得たことはポーカー界で生きていくことに決められたことかもしれませんね笑。
あおさん:
そうかもしれないです!ポーカーに出会ってこんなに人生楽しくなると思ってなかったです。
――本当に、ものすごくポーカーお好きなんですね笑
あおさん:
そうですね、かなり自信あるかもしれないです笑。あとよく言うのは「無人島に何か一つ持っていくならトランプ」って言いますね笑。
――すごい笑。けど相手も欲しいですよね。
あおさん:
一人で座学やってるかもしれないです笑。

6. みなさんへのひとこと
――今ポーカーを始めたての人、もしくはこれから始める人にどんな言葉を掛けたいですか。
あおさん:
まず、そうですね、「ポーカーに出会えてよかったでしょう」と言いたくなりますね笑。
――出会えたこと自体が幸せだと。
あおさん:
はい。あと勉強したいと思ってくれているなら、今って色々できる思うんですよね。YouTubeを見たり、Wizardを使ったり、それこそPokerQ'zとかもそうですよね。そういうのを使って勉強をすると、もっと違う楽しさが出てくると思います。
――最後に、読者の皆さんに向けて何か一言お願いします!
あおさん:
私はポーカーで自分が強くなりたいとか上手くなりたいという気持ちが大きいですし、みんなが ポーカーをいろんな形で楽しんでくれたら嬉しいなと思います。だから、本当に賭けホームゲームとかすごい嫌ですね。日本で賭けることは本当にやめて欲しくて。ポーカーというものをみんなで大事に作り上げていきたいと思っています。
――確かに賭けが広まってしまうと規制が入って、ポーカー界全体の衰退につながりますからね。
あおさん:
そうですね。 私はポーカーというゲームを純粋に楽しんでほしいと思ってます。ですし、ポーカーはそうやって楽しめるだけの面白いゲームなんですよ。やっぱり勝った人をかっこいいと思えて、どんなに引かれてポットを落としてもコンコンとして立ち去ってくという文化にしていきたいと思いますし、私自身もそういうプレイヤーでありたいと思います。
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