ポーカーの種類は、変種まで含めると数え切れないほどありますが、大きくはポーカー・ポーカー・スタッドポーカーの3系統に分けられます。世界大会でおなじみの「テキサスホールデム」や、日本で馴染み深い「ファイブカードドロー」はその代表です。
場に共有カードがあるかどうか、手札を交換できるか、の強さをどの基準で評価するかといった要素によって、遊び方や戦略は大きく変わります。中には4枚で役を競う珍しいルールも存在するほどです。
この記事では、ポーカーの種類を一覧表で比較したうえで、代表的なルールを系統ごとに紹介します。最後に、初心者がどの種類から始めればよいかもまとめました。

ポーカーの種類一覧:ゲームの系統と遊び方の形式
「ポーカーの種類」には、ゲームそのものの種類(テキサスホールデム・オマハなど)と、遊び方の形式(・など)という2つの意味があります。まずは全体像を2つの表で押さえましょう。
| 系統 | 代表的なゲーム | 手札 | 共有カード | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| フロップポーカー | テキサスホールデム、オマハ、ショートデック | 2〜4枚 | あり(5枚) | 世界の主流。戦略理論が最も発達している |
| ドローポーカー | ファイブカードドロー、2-7トリプルドロー、バドゥーギ | 4〜5枚 | なし | 手札交換あり。日本で馴染み深い |
| スタッドポーカー | セブンカードスタッド、ラズ | 7枚(一部公開) | なし | 相手の手札の一部が見える |
| ミックス系 | オマハハイロー、バデューシー | ルールによる | ルールによる | 複数ルールの判定基準を組み合わせる |
| 遊び方の形式 | 参加と離脱 | ブラインド | 特徴 |
|---|---|---|---|
| リングゲーム(キャッシュゲーム) | いつでも参加・離脱できる | 一定 | 1ハンドごとに完結し、じっくり学べる |
| トーナメント(MTT) | 開始時刻に集合し、チップを失うと敗退 | 時間経過で上昇 | 順位で賞金が決まる長期戦 |
| シットアンドゴー(SNG) | 規定人数が集まり次第開始 | 時間経過で上昇 | 1〜数テーブルで完結する短時間トーナメント |
ポーカーに共通する基本要素
ポーカーは多くのバリエーションがありますが、その多くに共通する要素があります。まずは、どのポーカーでも核となるポイントをおさえておきましょう。
- (賭け)
ポーカーの醍醐味は「ベット」にあります。
• :強いハンドを持っている時に、相手からより多くのチップを引き出すための賭け
• ベット:弱いハンドでも相手を降ろし、を獲得するための賭け
ポーカーは複数のベッティングラウンドを通して、チップを増やすことが目標となります。
- ハンドの強さ
ハンドはポーカーの基盤です。
• 「ハイ(Hi)」基準:ロイヤルが最強で、(ブタ)が最弱。役の順番はポーカーの役一覧表で確認できます
• 「ロー(Lo)」基準:A2345など、小さな数字で揃えたものが強力なハンドとなる方式
ゲームによってどの基準を使うかが異なるため、ルールを確認しましょう。
- ゲームの流れ
配られるカードの枚数、の有無、数、カード交換の可否といった細かなルールは多種多様です。しかし、基本的な流れは「複数回のベットの後、最終的に最強のハンドを持つプレイヤーがポットを獲得する」という点で共通しています。
ポーカーの主な系統
ポーカーは大まかに以下の3つの系統に分類できます。
1. フロップポーカー:コミュニティカード(共用カード)を使って役を作る
2. ドローポーカー:手札交換を行う
3. スタッドポーカー:一部のカードが公開される
ここからは、代表的なルールを系統ごとに紹介します。

1. フロップポーカー
自分の手札と場に開かれたコミュニティカードから5枚を選び、役を作るポーカーを「フロップポーカー」といいます。ここでは「テキサスホールデム」「オマハ」「ショートデック」を紹介します。

1.1 − テキサスホールデム
言わずと知れた世界で一番人気のポーカーです。各プレイヤーにカードが2枚ずつ配られ、場に開かれる5枚のカードをあわせた7枚から5枚を選んで役を作ります。賭け金に上限がないホールデムと呼ばれる種類が主流です。手札が2枚しかないとてもシンプルなルールなのに、戦略性が非常に豊富なのがこのゲームの魅力です。詳しい進行はテキサスホールデムのルールで解説しています。
ポイント
- 各プレイヤーに2枚の手札
- テーブルに5枚のコミュニティカード(計7枚から5枚を選んで役を作る)
- 主流はノーリミット方式で、シンプルながら奥深い戦略性が魅力
1.2 − オマハ
各プレイヤーに手札が4枚配られ、場には5枚のカードが開かれます。必ず手札から2枚、場から3枚を選ばなければいけません。手札の枚数が多いため、やなどの強い役が出来やすく、テキサスホールデムよりも役の強さが逆転しやすいことが特徴です。ポットの額までしか賭けることの出来ない「オマハ(PLO)」というルールが人気です。

ポイント
- 各プレイヤーに4枚の手札
- テーブルに5枚のコミュニティカード
- 必ず手札から2枚、場から3枚を使う
- 強い役が生じやすく、手札が多い分、役の逆転劇が起こりやすい
1.3 − ショートデック(6+ホールデム)
2〜5のカードを抜いた36枚のデッキで遊ぶテキサスホールデムです。配り方や進行はテキサスホールデムと同じですが、デッキが変わると役のできやすさも変わるため、フラッシュがフルハウスより強くなるルールが一般的です。Aは「A・6・7・8・9」のの最下位としても使えます。役の細かい順位は開催ルールによって違うことがあるので、遊ぶ前に確認しましょう。
ポイント
- 2〜5を抜いた36枚で遊ぶ
- フラッシュがフルハウスより強いルールが一般的
- 強い役ができやすく、が派手になりやすい
2. ドローポーカー
途中で手札を交換することが出来るポーカーです。自分のハンド以外のカードが一切見えないことが特徴です。他のポーカーと違って、相手のベット額だけでなく、相手が何枚交換したかも重要な情報になります。強い役が出来ていないのにわざと交換をしないことで、自分のハンドを強く見せるという戦術もあります。ここでは日本で馴染み深い「ファイブカードドロー」の他に「2-7(セブン)トリプルドロー」、「バドゥーギ」というゲームを紹介します。

2.1 − ファイブカードドロー
日本でよく知られているルールのポーカーです。家族や友達と遊んだことのある方も多いのではないでしょうか。各プレイヤーに5枚のカードが配られ、カードを交換して強い役を作ることを目指します。カジノやオンラインでの標準的なルールでは交換は1回ですが、家庭で遊ぶときは交換の回数を増やすこともあります。役の強さは「テキサスホールデム」と同じです。
ポイント
- 各プレイヤーに5枚の手札
- 手札を交換して、最終的に強い役を作る
2.2 − 2-7トリプルドロー
小さい数字でそろえたハンドほど強い「ロー」のポーカーです。ストレートやフラッシュは役として成立してしまい弱いハンド扱いになり、Aは常に一番大きい数字として扱われます(そのため"A2345"はストレートになりません)。ペアもストレートもフラッシュもない"23457"が最強であることから「2-7(デュースセブン)」と呼ばれます。名前の通り3回手札を交換することが出来ます。
ポイント
- 3回交換可能
- がそろっていない"23457"が最強
- ペア・ストレート・フラッシュは弱いハンドになる
2.3 − バドゥーギ
ポーカーの中でも一際異彩を放つゲームです。このゲームは4枚のカードで役の強さを判定します。数字とスートが重複しない4枚を集めた状態を「バドゥーギ」といいます。Aがもっとも強く、Kがもっとも弱いです。スートがバラバラの"A234"が最強のハンドになります。ドローによってハンドの価値が下がりにくいことが特徴です。
ポイント
- スート・数字が全て異なる4枚を「バドゥーギ」と呼ぶ
- Aが最も強く、Kが最も弱い
- A234が最強ハンド
3. スタッドポーカー
手札の一部が相手に公開されていることが特徴のポーカーです。各プレイヤーに順に7枚のカードが配られる「セブンカードスタッド」が主流です。ここでは強さの判定基準の異なる2つのルールについて見てみましょう。
3.1 − セブンカードスタッドハイ
各プレイヤーに7枚のカードが配られ、うち4枚は全員に公開されます。「テキサスホールデム」と同じ基準で役を判定します。各プレイヤーに別々の7枚が配られるので、テキサスホールデムと比べ、ハンドの強さがゲームの途中で逆転しやすいという特徴があります。
ポイント
- 各プレイヤーに計7枚配られ、うち4枚は公開される
- テキサスホールデムと同様のハイ基準
3.2 − ラズ
カードの配り方は「セブンカードスタッドハイ」と同じです。「ロー(Lo)」と呼ばれる基準に沿ってハンドの強さを判定します。"A2345"が最強です。
ポイント
- セブンカードスタッドと同じ配り方
- ロー基準(A2345が最強)で判定
4. 複数のルールを合体させたポーカー
これまで紹介してきたポーカーを合体させて新たなルールのポーカーを作ることも出来ます。例えば、フロップポーカーにドローの要素を加えてみたり、ハンドの強さを複数の基準で判定してみたり……。ここではルールを合体させてできた代表的な例を見ていきましょう。
4.1 − オマハハイロー
カードの配り方は「オマハ」と同じで、各プレイヤーに4枚のカードが配られます。手札から2枚、全員に共通のコミュニティカードから3枚を選び、役を作ります。違うのはハンドの強さの判定方法です。通常の「オマハ」では、「ハイ」と呼ばれる基準で強さを判定しましたが、ここでは「ロー」の基準も用います。「ハイ」と「ロー」それぞれの基準で最も強いハンドを持っていた人でポットを分け合います(但し、「ロー」は8以下の数が5種類ないと成立しません)。Aは「ハイ」「ロー」どちらの基準でも最強なので、他のゲーム以上にAの価値が高くなります。
ポイント
- オマハと同様に4枚手札+コミュニティ5枚
- ハイ基準とロー基準の両方で勝者を決め、ポットを分け合う
- 「ロー」は8以下のカードが5種類必要など特殊条件あり
4.2 − バデューシー
ドローポーカーである「2-7トリプルドロー」と「バドゥーギ」を合体させたルールのポーカーです。各プレイヤーにハンドが5枚配られ、途中で手札を交換することが出来ます。「2-7トリプルドロー」と「バドゥーギ」それぞれのルールで最も強いハンドの人でポットを分け合います(このゲームではバドゥーギのルールでも2が最強)。
ポイント
- 「2-7トリプルドロー」と「バドゥーギ」を融合
- 5枚配られ、ドローを行い、2-7とバドゥーギ両方の基準で最強ハンドを決めてポット分割
初心者はどのポーカーの種類から始めるべき?
最初の1つにはノーリミットテキサスホールデムがおすすめです。理由は3つあります。
- 遊べる場所が一番多い:世界大会のメインイベントもアミューズメントポーカーも、多くはテキサスホールデムです
- ルールがシンプル:手札は2枚だけで、役の強さも一般的なポーカーと同じです
- 学ぶ材料がそろっている:戦略の研究が最も進んでいて、教材やツールが豊富です
ルールを覚えたら、どのハンドで参加するかをGTOプリフロップレンジ表で、配られた2枚の強さをスターティングハンド勝率表で確認すると上達が早くなります。テキサスホールデムに慣れてから、オマハやドローゲームに広げていくのがスムーズです。
ポーカーの種類に関するよくある質問
ポーカーは全部で何種類ありますか?
変種まで含めると数え切れないほどありますが、大きくはフロップ・ドロー・スタッドの3系統に分類できます。主要なゲームはこの記事で紹介した10種類前後を知っていれば十分です。
世界で一番人気のポーカーはどれですか?
テキサスホールデムです。WSOPをはじめとする世界大会のメインイベントもノーリミットテキサスホールデムで行われており、戦略に関する情報量も他のゲームより圧倒的に多いです。
テキサスホールデムとオマハの違いは何ですか?
手札の枚数と使い方が違います。テキサスホールデムは手札2枚を自由に使えますが、オマハは手札4枚のうち必ず2枚と、コミュニティカードから必ず3枚を使います。オマハのほうが強い役ができやすいのが特徴です。
トランプで遊ぶポーカーとテキサスホールデムは何が違いますか?
家庭でトランプを使って遊ぶポーカーの多くは、5枚の手札を交換するファイブカードドローです。テキサスホールデムは手札交換がなく、手札2枚と全員共通の場のカード5枚を組み合わせて役を作ります。役の強さの順番はどちらも同じです。
初心者はどの種類から始めるべきですか?
テキサスホールデムがおすすめです。ルールがシンプルで教材やツールが最も充実しており、基本の戦略はレンジ表ツールで確認できます。
まとめ
ここまで様々な種類のポーカーを系統ごとに分けて見てきました。手札が交換できたり、手札の一部が公開されたり……。「テキサスホールデム」にはない要素を含んだポーカーがたくさんありましたね。さらには、複数のポーカーを合体させたようなルールもありました。まずはテキサスホールデムで基本を身につけ、いつものポーカーにちょっと飽きたと思ったら、初めてのルールにも挑戦してみてください。



