
【頻出用語】トゥワイスについてポーカー始めたての初心者にも分かりやすく解説
ポーカーをプレイしていて、オールインが入ったときに、「トゥワイス」という言葉を聞いたことがありますでしょうか? リングゲームにおいて使われることが多い言葉なので、トーナメントをメインにプレイされている方だと聞いたことがないかも知れませんね。この記事ではポーカーにおける「トゥワイス」について初心者の方にも分かりやすく解説します。1. 「トゥワイス」とは?「トゥワイス」とは「run it twice」の略で、リバー以前に全員がオールインしたときにボードを2回開き、それぞれの結果に応じてポットを分割するというオプションのことを指します。運による振れ幅(=「分散」)を小さくする目的で行われます。主にリングゲームで採用されており、オールインしている全プレイヤーが同意すればボードが2回開かれるというルールが一般的です。「2人でポットを争っているとき(=「ヘッズアップ」)限定」、「3回以上ボードを開くことも可能」など、カジノやポーカールームによって様々なルールがあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。2. 「トゥワイス」の例実際にどのようにトゥワイスが行われるのか見てみましょう。以下の状況を例に考えます。2人でポットを争っている。フロップで1人がオールインし、もう1人がコールここで両者がトゥワイスに同意すると、ターン・リバーが2回ずつ開かれ、それぞれの結果によって、ポットが分割されます。この画像の例では、1回目は右のプレイヤーが、2回目は左のプレイヤーが勝利したため、引き分け(=「チョップ」)となり、2人はそれぞれポットの半分を獲得します。3. 「トゥワイス」って損なの?得なの?トゥワイスをすることで、得られるチップの期待値が変化することはあるのでしょうか?ここではターンでオールインが入った場合を例に考えてみることにしましょう。このとき、現状では右のプレイヤーが勝っており、左のプレイヤーが勝つにはリバーで[Ah][Ad][Ac][Js][Jc]の5枚のうちいずれかを引く必要があります。トゥワイスをする場合としない場合とで、左のプレイヤーの得られるチップの量の期待値を計算してみましょう。トゥワイスをしない場合このボードでは引き分けになることがないので、残りの44枚のうちアウツ(=引けば勝ちになるカード)の5枚が出れば勝ち、それ以外の39枚が出たら負けとなります。そのため、期待値はポット額の5/44になります。 トゥワイスをする場合左のプレイヤーが両方勝つ場合、片方だけ勝つ場合の確率をそれぞれ求めてみましょう。両方勝つ場合 両方勝つのは、残りの44枚から2枚引いて、2枚ともがアウツである場合であり、その確率は、(5×4)/(44×43) = 5/473となります。片方だけ勝つ場合片方だけ勝つのは、残りの44枚から2枚引いて、一方がアウツ、他方がアウツでない場合であり、その確率は、(5×39×2)/(44×43) = 195/946となります。片方だけ勝ったときにはポットの半分だけ得られるということを考えて期待値を計算すると、1×(5/473) + (1/2)×(195/946) = 5/44となり、期待値はトゥワイスをしない場合と同じ、ポット額の5/44であることがわかります。ここではターンでオールインが入った場合を例に挙げましたが、プリフロップ・フロップでオールインが入った場合もトゥワイスによって期待値は変わらないということが知られています。トゥワイスによって勝率が変わることはないのですが、注意しなければならないのが「レーキ」の存在です。トゥワイスをした場合、カジノの取り分であるレーキが増える場合があります。分散が小さくなることは魅力的ですが、レーキによってトゥワイスをすることが損になることもあるのです。事前にルールを確認しておきましょう。ポイントトゥワイスをしても勝率は変わらないトゥワイスによってレーキが増え、損をすることもある。「レーキ」について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。https://pokerqz.com/blog/rakeまとめこの記事では「トゥワイス」について解説しました。トゥワイスをすることで、振れ幅が小さくなり安定したプレイをすることができますが、あえてトゥワイスを拒否して振れ幅の大きな勝負を楽しんでも構いません。自分の好みに合わせて選択しましょう。この記事の内容が参考になれば幸いです。